28 理解の例
さて、突然ですが「犬」とはなんでしょう。
もし、「犬」を見たことのない人に「犬」を伝えるためにはどうしたらよいでしょう。
その種類に近い動物を知っていれば、それを例にしてもよいですが、知らなかった場合は、絵や特徴を列挙していきます。
(1)鼻先がでている
(2)耳が頭の上で立っている
(3)ひげが生えている
(4)舌をだしている
(5)四足歩行
(6)しっぽが生えている
(7)毛が生えている
上記の項目を列挙するだけで、犬の特徴が現れてきます。
さて、この列挙された点は、すべて【人間と異なる点】を列挙しただけです。
つまり、人間が舌を出していたり、しっぽが生えていたら、犬の特徴として挙げません。
この場合、理解、説明をするときに、自然と人間と違う点を見つけ、それを特徴としてとらえているのです。
このように異なる点を見つけた時、「理解した」となるのです。
要するに、人間と犬の違いを理解しているとは、人間と犬の違いを分けられているということです。