河童 ~芥川龍之介『河童』より~


制作:Paody
絵:Paody
文章:Paody
Silver925

今からお話することは、ある自殺した男から聞いた話です。
うそか、本当かは、今となっては、わかりません。
地下に河童の国があり、彼はその国に迷い込んでしまったようです。
彼は、どうしようもなく河童と暮らすはめになり
地下に河童の国があり、彼はその国に迷い込んでしまったようです。
彼は、どうしようもなく河童と暮らすはめになり
次第に、慣れてゆくと河童の言葉を覚え、河童の考え方も
理解できるようになっていったようです。
彼は、僕に自慢げに河童語を披露してくれましたが、
彼は、僕に自慢げに河童語を披露してくれましたが、
壊れたおもちゃのようで滑稽でした。
河童の国では、人間の考えと逆さまなようです。
つまり、人間が真面目だと思うことは、河童は可笑しいと感じ、
つまり、人間が真面目だと思うことは、河童は可笑しいと感じ、
逆に河童が真面目だと思うことは、人間には可笑しく感じるようなのです。
彼は河童に影響を受けたようで、非常識を真面目に語っていた。
だんだん、僕は彼の話が不愉快になってきて、彼の話より、
水槽の金魚の方が、ずっと面白かった。
テーブルの上にポツンと、
テーブルの上にポツンと、
コーヒーときゅうりが、出された状態で、冷めていた・・・
そうやって、彼は、孤独になっていったんだと思います。
今、僕は思うんです。
彼が言っていたことが、本当であれば、世紀の大発見です。
河童が、人間の世界に現れたなら、彼は、ジョン万次郎のように、
そうやって、彼は、孤独になっていったんだと思います。
今、僕は思うんです。
彼が言っていたことが、本当であれば、世紀の大発見です。
河童が、人間の世界に現れたなら、彼は、ジョン万次郎のように、
奇跡の通訳者となっていたでしょう。
けど、河童の言葉を使うための相手がいない―――。
“知識”とは何て、馬鹿げたものなんだろう・・・
知れば、知るほど孤独となって、溝を深めるばかり・・・
河童・・・わからないものですが、それと友達になってしまえば、
けど、河童の言葉を使うための相手がいない―――。
“知識”とは何て、馬鹿げたものなんだろう・・・
知れば、知るほど孤独となって、溝を深めるばかり・・・
河童・・・わからないものですが、それと友達になってしまえば、
僕もきっと孤独死してしまうだろう。
ラベル
ラベルとは・・・ 空のうたたねは、色々な原作をもとに、作品作りをしています。そこで、作品のジャンルによって、色分けをした印です。