文学アクセサリー『空のうたたね』

10 ながら音読

音読ができない理由は、文字と言葉の変換が困難であったと簡単に書きました。

しかし、もっと複雑です。

 
もうひとつの原因は「ひとつの事しかできない」ということ。

自転車に例えると、分かりやすいかもしれません。

自転車は、ペダルをこぎ、ハンドルを握り、バランスをとりながら走ります。

下り坂ではスピードを減速し、危険を感じたら、ブレーキをかけます。

 
また、さらに交通ルールなどが加わり、非常に複雑なものとなります。

僕は、「ペダルをこぎなさい」と言われたら、ペダルをこぎます。

 
すると、下ばかり見ます。そして「前も見なさい」と注意をされます。

 
今度は、前を見ます。

 
すると、ペダルをこぐのを忘れるのです。

つまり、「ながら」が苦手なのです。

そのため、この「ながら」を強制させるために、歩き「ながら」の音読練習です。
 
僕は、幼い頃にサッカーをやっていたので、この時、「ながら」をしながら運動をしていました。
 
そのため、頭で考える「ながら」が、特化して苦手であると分かりました。
 
また、運動も最初はできなかったですが、練習すればできるようになったので、やはり、訓練したり、慣れれば、良くなると思いました。
 
また、ここでも「完璧主義をやめる」ことが重要です。
 
誰よりも音読キレイになることが目的ではありません。
 
前よりもよくなったという実感が大切です。
 
現に、僕は音読をすることができるようになりましたが、いまだに苦手であることは変わりません。しかし、それでいいのです。


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